国産バニラはどう生まれる?奄美大島の生産者に聞いた勉強会レポート

日本でバニラが育つ?奄美大島の生産者さんに直接聞いてみました!

先日は、スイマニのオンライン勉強会として「日本産バニラ講習会」を開催しました!

今回講師としてお迎えしたのは、奄美大島でバニラを育てている、合同会社AMAMIバリュープロデュース代表の林晋太郎さん。

お菓子作りに欠かせないバニラビーンズ。

ここ数年、「また値上がりしている……」
と感じている方も多いのではないでしょうか。

そして私たちが普段使っているバニラは、ほとんどが海外産です。

でも……

実は今、奄美大島で日本産のバニラ、つまり「国産バニラ」を作ろうという挑戦が進んでいるんです。

今回は、その挑戦のお話を生産者ご本人から直接伺うことができました。

外交官から、バニラ農家へ

林さんは奄美大島のご出身。

農林水産省で働き、外交官としてアフリカのタンザニアにも赴任されていました。

「タンザニアの首都は実はこんなに発展しています」と見せてくださいました。(ほんとにびっくり)

そんな林さんがバニラと出会ったのは、そのタンザニア。

現地のバニラ農園を訪ねたとき、植物も、気温も湿度も、風の匂いまで
「奄美にそっくりだ」
と感じたのが始まりだったそうです。

そこから奄美へUターンし、長いあいだ使われていなかった畑を切り開くところから、バニラづくりがスタートしました。

まずはこの歩みのお話だけで、すっかり引き込まれてしまいました。

そもそもバニラって、どうやってできるの?

講義はバニラの基本からです。

クイズです!

答えは、①ラン 

上記の写真は、バニラの花です。
確かに、よく見ると似ています。

次のクイズです!

こちら↓が答えです。
いろんな成分が含まれていて、複雑な芳醇な香りになるそうです。
ここには、土着の菌によってつくられるもので、どこで作られるか?
そこが大事!!なんですね。


「バニラはどんな植物?」
「収穫したばかりの実は、あの香りがするの?」
「どうしてここまで値段が上がったの?」
「なぜ奄美大島なら育てられるの?」

などなど。

毎日のように使っている素材なのに、改めて聞かれるとちゃんと答えられない……

そんなことばかりでした。

特に「バニラはワインに近い」というお話は、お菓子を作る人ならきっと「なるほど!」と思うはず。

産地によって香りが違う理由が、すとんと腑に落ちました。

クイズを使って教えてくださったり、説明がとてもわかりやすく、楽しかったです!!

100通りの実験の先に

最初はこのような土地でした。
草が生え放題。

そこから少しずつ形にしていきました。

奄美でバニラの花が初めて咲いたのは、2025年のこと。

一つずつ人の手で受粉させ、ついに初収穫を迎えました。


でも、収穫したらおしまいではありません。

あの甘い香りを引き出すには、「キュアリング」という加工の工程が必要です。

これがとても難しく、条件を変えながら、なんと100通りほどの実験を重ねたそうです。
試行錯誤の末にたどり着いた答えは、思わず「へぇ〜!」と声が出るものでした。

こうして生まれた奄美のバニラは「阿麻彌姑(あまみこ)バニラ」。
奄美の創世神話に登場する女神さまの名前なのだそうです。

来年以降、少しずつ販売される見込みとのことで、今から楽しみです。

「その使い終わったさや、捨てないで!」

後半の質疑応答では、メンバーから質問が次々と飛び出しました。

「インドネシア産と、香りはどう違う?」
「奄美産が買えるようになったら、お値段はどのくらい?」
「台風や干ばつのときはどうなるの?」
「香りが多いのは、さや?それとも種?」

そして、お菓子を作る人ならみんな気になるのがこちら。

「使い終わったバニラのさや、どうしていますか?」

これには、家でもすぐに試せる活かし方を教えていただきました。

捨ててしまっていたさやが、急にもったいなく思えてきます(笑)。

「バニラの話なのに、人生勉強でした」

終了後、メンバーの皆さんからもいろいろな感想をいただきました。

「バニラ栽培にたどり着くまでの経緯が、感動のストーリーのようでした」

林さんは、
「バニラを育てること自体が目的ではない。バニラで奄美の価値を上げていきたい」
とお話しされていました。

お菓子を作って売るだけでなく、その先に何を実現したいのか。

そして、挑戦は一人ではできないということ。

これは私たち主宰3人がスイマニを立ち上げたことにも重なるお話で、バニラの知識だけでなく、勇気をもらえる時間になりました。

みんながいるから、会える人がいる

今回のご縁は、教子先生が昨年あるディナー会で、林さんと同じテーブルになったことから始まりました。

同じようにお菓子が好きで、「もっと知りたい!」と思っている仲間が集まっているから、こうして生産者の方を囲んでお話を聞くことができます。
食べ比べをしてワイワイ楽しむのもスイマニ。

素材のことを、作っている方から直接学ぶのもスイマニ。

林さん、貴重なお話を本当にありがとうございました!

今後のスイマニ勉強会も、どうぞお楽しみに!

合同会社AMAMIバリュープロデュースさんHPはこちら
 https://eternal-vanilla.com/about/representative/

バニラの販売もされています